「アトミック・ブロンド」アクションが霞む程の騙し合い
本日観て参りました。
丁度ユナイテッド・シネマの会員デーでもあったので、観に行くには絶好のタイミングで
公開となりました。
そして劇場は意外にも女性客が多くてビックリ。
シャーリーズ・セロンの人気なのか、ジェームズ・マカヴォイの人気なのかは分かりません
けど、ちょっと予想外の客層でした(;^ω^)
作品の舞台はベルリンの壁が崩壊する丁度その前後、西側スパイと東側スパイが入り乱れ、
一体誰が二重スパイなのか?一体誰が黒幕なのか?西側スパイのリストを巡って壮絶な
情報戦といいますか、騙し合いが繰り広げられます。
もちろん激しいアクションと共に。
と、こう書くと大味な映画かと思われそうですが、どっこい!宣伝の売り文句でもある
激しいアクションが霞むくらいの、駆け引きと騙し合いが見所でした(;^_^A
観てる観客も、一体誰が嘘を付いていて、誰が敵で、誰が裏切り者なのかが分かりません。
そして出て来るMI-6にCIA、KGBに仏のDGSEといった諜報機関の中で、誰が黒幕で
誰の指図で二重スパイが動いているのか?
誰を信じて良いのかよりも、出て来る連中が全部敵に思えて来るから怖いです。
もちろん主人公のローレン・ブロートンの上司さえ信用出来ません。
だってほら、ローレンの上司ってヒドラのゾラ博士ですもん(;^ω^)
この配役からして観客を騙しに掛かってます!!
勿体つけた含みのある演技が絶妙でしたね、トビー・ジョーンズさん。
さすがです!!
車好きからしても注目なのは、冒頭のロンドンでは60年台から80年台の車が街を走り、
それは西ベルリンに移っても同じです。
そして東ベルリンでは、ラダを始めとした西側の冷戦時代の車がオンパレード!!
ヒャッホウ!これはもう狂喜乱舞です!!!ヽ(*´ヮ`)ノ
もしかしたら止まってる車は映像を加工してあるのかも知れませんが、これだけ旧車を
集めてのカーチェイスは見所満載、旧車好きや冷戦時代の東欧車好きは車を眺める為
だけに見ても十分でしょう。
うーん、アトミック・ブロンドに出て来る車の写真集が出ないかな?(;´∀`)
という訳で、アクションの皮を被った騙し合いのスパイ映画「アトミック・ブロンド」
スパイ同士の正義と真実は、そのまま歴史を反映してるような気がします。
歴史とは勝った者が正しくて正義になり、負けた者が間違っていて悪になる、
要は勝者の記録でもあります。
騙し合い殺し合い、自分のボスや仲間さえ信用出来ないスパイの哀しさは、まだ歴史の
決着が付く過程の当事者だからかも知れません。
そういう意味では、歴史の転換点であるベルリンの壁崩壊前後の10日間が舞台なのは
このお話の必然だったのかも。
なお、両手を挙げてオススメ出来る映画では無いので悪しからず(;^ω^)
私は見所がたくさんあったので楽しめました。