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シビル・ウォーは色々考えさせられる

※注意・ネタバレあり!※


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観て来ました「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」
まずは初の4DXですが、勝手な予想に反して動きまくりでしたね!
料金が安目に感じたのは、単にレイトショー料金が適用されていたからでした。

いやあ、聞いてはいましたが、見ると聞くとでは大違い。
本当に4DXは予想以上に動きますし、水もかかるし風も吹き出ます。
こんなの落ち着いて初見の映画が見れるか!!ヽ(`Д´)ノ



・・・と思ったのは最初のテスト動作だけ(;^ω^)
いや~人間の「慣れ」って凄いですね、映画が始まったら面白さに引きこまれて
動いてるのがいい「ほぐし」になりました。
これなら3時間見ててもケツが痛くなりませんね、少なくとも私は(;´∀`)




それにしても単純に「ヒーロー同士の激突」とはなりませんでしたね。
普通は「そうは言うても最後はアレやろ、一緒に一番悪い奴ぶっ飛ばすんやろ?」と
原作を知らない私は少々ナメて掛かってました。


まさか本当にヒーロー同士の憎しみ合いと亀裂になるとは・・・


アレですね、DCコミックの映画「バットマンvsスーパーマン」が、副題通り
ジャスティスの誕生であるなら、シビル・ウォーは「正義の崩壊」ですかね。



シビル・ウォーの映画はそのタイトル通りと言いますか、非常に深読み出来るタイトルだと
痛感させられたのは、何と言ってもヒーローの亀裂を仕組んだジモの存在です。

「RUSH」でニキ・ラウダを好演したダニエル・ブリュール演じるジモは、巨悪でも何でも
ありません。
原作ではマスクを被りバッキーを超人兵士に改造した諸悪の根源のような人物らしいですが、
映画では「エイジ・オブ・ウルトロン」で破壊されたソコヴィアの元軍人。
言うなればヒーローやヒーローに対峙する悪の超人でもなく、観客の我々と同じ普通の人間。
つまり「弱者」です。

その「弱者」の彼が、誰も手を出せない天下御免のアベンジャーズに、正義とは言え彼らの
戦いに巻き込まれ家族を失った憎しみをぶつけ復習を果たす為に、ヒーローたちの正義に
楔を打ち込むのです。



今回のダニエル・ブリュールの怪演には背筋が凍ります。
なぜなら、彼の復讐心とその手段には同情を禁じ得ないから・・・
事実を歪曲して憎しみを植え付けるのではなく、真実を晒す事でヒーロー同士を戦わせる
その手法に、正直ゾッとさせられました(;´Д`)
いやあ、ダニエル・ブリュールいいわ~♪
RUSHの時のニキ・ラウダも素晴らしい演技で好きでしたけど、彼の存在感は明るく輝く
ヒーローたちに影を落とすには打って付けだと感じました。




いやはや、それにしてもアベンジャーズ同士のぶつかり合いは考えさせられました。
元々正義なんてものは信じる人の都合でしか無いですし、その正義を押し通す事は
誰かを傷つけ排除するという残酷な現実を生み出します。
だからこそ正義の相手は「悪にされてしまう」という恐怖を孕む訳ですが。


そして我々「弱者」の「市民」にとって、アンタッチャブルなアベンジャーズを倒し排除する
というのは非常に難しい事であり、だからこそアベンジャーズの敵は強大な悪だったのですが。
まさか弱者の恐れと怒り、つまり弱者の恐怖こそがアベンジャーズの最大の敵になろうとは。
その毒を打ち込むには、やはりヒーロー1の豆腐メンタルを誇るトニー・スタークが絶好の
ターゲットであったと言えるでしょう。


というか、改めて今回のシビル・ウォーで、なぜ私がトニー・スタークを好きなのかを
再確認出来た事が最大の収穫だったかも知れません(;^ω^)
ええ、そうですとも!豆腐メンタルな所に惹かれてるのですよ!!
まあ自身を鍛えるのではなく、自らを覆い隠すパワード・スーツの中に入ってる時点で
中身の弱さを盛大にアピールしてるんですけどね(;´∀`)




それにしても先週公開のズートピアと言い、根底のテーマに同じものを感じているのは
私だけでしょうか?
同じヒーロー対決という触れ込みで、バットマンvsスーパーマンと比較して見る向きも
あるかと思いますが、むしろズートピアと比較されるべき内容ではないかと思いました。



そしてこの作品の救いはやはりスパイダーマンとアントマン!
本編のテーマに噛んで無いようでいて、今回のメンバーの中では1番遠い所にいる
この二人こそが、シビル・ウォーを読み解く上で重要だと感じました。
ヒーローに影を落とす今作品の救いであり、次に続く話の希望でもありますからね。




しかしキャプテンはブレないな!
当然この作品は「キャプテン・アメリカ」なのですから、主人公のキャプテンがブレて
しまっては台無しです。
しかし彼のブレ無さは第1作の第二次大戦を経て確立されたものであり、彼自身は悩み
葛藤をしています。
しかし結果はブレない。
アイアンマンのトニーとは対局を成す鉄の意志。
常人では到底辿り着けないこのブレない強靭な意志こそが、貧弱だったロジャースを
ヒーローたらしめている最大の要因であり魅力です。

ここがブレないからこそ、キャプテン・アメリカは面白い!!
最後に声高らかに言える事こそが、この映画の真骨頂ではないかと思います。




賛否両論無くしてこの映画の真価は問えません。
盾を置いていったキャップの姿が、そう語っています。
by onikibi | 2016-04-30 01:35 | Comments(0)

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