日本ハムのルーキー投手・吉田輝星選手が、昨日の交流戦でカープ相手に一軍戦で
初登板し、プロ野球公式戦の初勝利を挙げました。
21世紀生まれで初のプロ野球勝利投手という事や、昨年の甲子園を沸かせた投手と
いう事もあって、ニュースでもプロ初登板初勝利の結果が大きく報道されました。
もちろん日ハムファンの私は、吉田投手の勝利も大喜びな訳ですが、勝った事よりも
その内容とプロセスが、面白くてワクワクせざるを得ませんでした。
むしろカープ相手に勝てた事はオマケと言っても過言ではありません。
いや、どんな内容でもチームが勝った事が一番ではあるんですけどね(^_^;)
それ以前に高卒ルーキーの投手を登板させ、勝ち負けよりも吉田投手の持ち味である
ストレートがプロの一軍選手相手に通用するか否か?という、選手の成長目的という
課題を課した上で、それがある程度出来た事にファンとしては喜びを禁じ得ません。
もちろん普通は2軍で(大きな球団では3軍でも)みっちり鍛え上げて、課題を克服し
選手の武器を十分磨いてから一軍に上げるというのが当たり前。
日ハムのやった事はタダの客寄せパンダじゃねーか!という批判が出るのが当然かと
思います。
それでも交流戦という場で、セリーグ首位の広島カープ相手に吉田投手の持ち味である
ストレートが通用するかどうかを本人に学ばせた事は、大きな意味があったと思います。
選手の成長を願うというと聞こえは良いですが、ある意味劇薬であり、チームが負ければ
監督を始めとしてチーム首脳陣が猛烈なバッシングを受けるというリスク込みで、
ルーキーの吉田投手を先発させた事に拍手を送りたいです。
世間様は結果が伴わなければ許さなかった登板だとは思いますが、個人的には日ハムが
吉田選手の才能だけに留まらず、本人の性格や持ち味全てを考慮しての決断であったと
思うのは、昨日の初回のピンチを迎えた場面で良く分かりました。
1死満塁のピンチを無失点で切り抜けた事はこれ以上無い好結果でしたが、あの苦しい
場面を迎えられた事、ピンチを経験出来た事、その窮地でテンパってとっ散らかる事無く
自分のピッチングが出来た事、それが一軍のマウンドでカープ相手であった事、等など
得難い経験を一気に積めた事が、一番の収穫だった事は間違いありません。
そういう意味では初回にスイスイ行かず、苦しんだ末に5回を投げて勝利投手になった事は
この上ないご褒美であり、最大級のオマケであったと思います。
このプロ初勝利が彼の最高到達点ではなく、ここでの経験が今後のプロ生活において
かけがえの無い糧である事を願ってます。
ほぼストレート、ほぼ外の高目中心のピッチングで、通用するボールが投げられた事は
本当に凄い!
今後更に多くの練習と経験を積み、投手としての引き出しと力量を身に付けた時に
吉田選手がどれほどのピッチャーになるのか、今から楽しみでなりません。
ま、この先が全て上手く行くとは限りませんが、少なくともこれだけ期待の高まる結果を
見せてもらえただけでも、今後の吉田輝星選手に対する楽しみが増えました。
さて、次は柿木選手か野村選手か、それとも万波選手か…高卒ルーキーは楽しみが多いです。